郵便二題

笹山久三の小説で読んだと思う。バイクから降りずにポストに郵便を入れられれば、郵便配達に要する時間をかなり短縮できるそうだ。それで私は、気が付けば隣家の前に停まった配達の人から当方の郵便を受け取ることにしている。間に合わなければ我が家の前でバイクに跨ったままの配達の人から受け取るように努めてはいる。
先日、バイクが隣家からこちらに向かって走っていたので、慌てて玄関を飛び出したら、ハンドルを握った配達の人がチラッとこちらを見て一瞬申し訳なさそうな表情を浮かべて止まらずに通過して行った。この季節、配達の人のご苦労を考えたら、不要不急の郵便は控えた方が良いと、そういうことかもしれませんね。

郵便局の中は涼しかった。窓口に通常ハガキ(昔で言う「官製ハガキ」)を出して、若い女の子だったので「重さ大丈夫ですか」と言ったら、秤の上に載せて、にこっとして「大丈夫です」と答えた。こういう対応をされると私はいっぺんに恋に落ちてしまうのです。だから落ちました。