ツーバイフォーでの上棟式

身近に観察中の建設中の家はツーバイフォー工法だった。二日間早朝からクレーン車が来て、畳2枚分くらいの板を釣り上げて、上で受け取り、一旦どこかに置くのではなくすぐに組み付ける。上に四、五人居て掛け声をかけながら組み付けた。時々「××番」というような声が入る。組立順がきっちり決まっているのだろう。「××邸の何番」というように工場で生産されて運ばれて来るのだろう。二日間で家の外形が出来た。その数日後だったか、外側は出来ているし、家の周囲は細かい目のメッシュの青いシートで覆われているからまったく見えないけれど、ぼそぼそと話し声がして、何かしているようだったが、あれが上棟式後のお茶飲みだったと思う。

「ツーバイフォー工法での上棟式」は、言い換えると「それは存在しないがそれに係る儀式」になるかと思う。地鎮祭に当てはめてみると「空中に立てる家の地鎮祭」ということになるのだろう。こんなことを考えているうちに「初夜」という言葉があまり使われなくなったなあという考えが浮かんだ。その感想はそれ以上には特に発展しなかったが。