謎の飛行物体

2013年11月27日16時50分ころ、田んぼ道を歩いているときに、西の空のそんなに高くない位置に、光るものを見つけた。ここまで書けば分かる人にはそれは金星だとわかり、実際にも金星だったのですが、そのときの私には、怪しい物体がゆっくりと地球に近づいていると思えて、電話したりメールしたりして、「変なものが空に見えるがそちらはどうか」と騒いでしまいました。動いている、ゆっくりですが確実に動いている、そう見えたのです。でもそれが錯覚だったのですね。
あれだけの巨大隕石が地球に接近しているなら大騒ぎのはずですが、誰もいない田んぼみちです。耳を澄ませてみても街の方から、阿鼻叫喚が聞こえてはきませんでしたが。そのとき吹いた一陣の風で、落ち葉がかさかさと音を立てながら道路を走っていきました。《そのとき》というのは、こんな風に、来るときにはあっさり来るもんだな、と思いました。
電話した孫一に「じいじ、大丈夫?」と言われ、「見えた?」ともう一度電話したときには、替ったひ孫一に、そっくりの口調で「じいじ、大丈夫?」と言われました。