柔らかい花

じいじ、この花柔らかいと、一緒に歩いていたひ孫一が言った。道端によく見かける白っぽい花の花びらのところに触っていた。菊のように細長い花びらがたくさんある花だから固くはないだろうけれど、ある程度の固さはあるにちがいないが、すごい、柔らかい、凛ちゃんよく気がついたね、と言うつもりで触ってみたら、予想を超えた柔らかさだった。固くない、ではなく柔らかかった。花に触ってみる、というのは生まれてからの年数の短さ故だろうと思う。すごい、柔らかい、凛ちゃんよく気がついたね、と言った。
確かこの花だったと思います。
(上記を書いてすぐに散歩に出て、書いた文章を思い出しながら歩いていて「生きた年数」は良くないと思い当たった。「生きてきた年数」にしようと思って帰ってきたが、「生まれてからの年数」にすることにして、原文を上書きで書き改めた)