郵便受けの場所

一戸建ての家の建て方として、家の前の駐車場部分に扉を作らない建て方がある。最近はこれが多いように思う。身近なところで、数年前に新築された隣家も、つい最近完成して「成約済み」となっている反対側のお隣りも、こういう建て方だ。こういうタイプの家は必ず、というわけではないが、郵便受けが玄関のすぐ前にあることが多い。実際に左右の家も郵便受けは玄関のすぐ前にある(金属製の柱で、そこに郵便受けと新聞受けがあり、インターホンもここに付いている)。
郵便屋さんは、道路から郵便受けまで何メートルか−−よほどの広い家でなければ片道三メートル、往復で六メートルくらい−−を歩かなければならない。郵便屋さんの配達時間は一軒一軒の家の積み重ねだからこういったタイプの家が多ければ配達に時間がかかるようになる。経験はないが笹山久三の小説で読んだ。今までは道路との境に郵便受けがあるタイプの家が多かった(今でもそちらが多数派だと思うが)。ひとりの郵便屋さんの歩く何百メートルかを、数十人が数メートルづつ歩く方が良いと思うが、雨の日や高齢者を考えると一概にはそうとも言えない、というのも分る。足腰がしっかりしているうちは、道路際に郵便受けを置きましょう、ということは言えると思う。