福島県 浜通り

オートバイの営業マンとして、車で巡回していたので、懐かしい。営業所は、いわき市内郷御厩町(「みまやちょう」だったと思う)にあった。南は湯本、北は相馬、海の方の小名浜、そこから海沿い豊間、福島方面に49号線を行って石川、全体はこんな範囲で営業マン三人が地域で分けて回っていた。4トントラックで回っていて、配送もしていた。

地名として認知度が高いのはどんなところだろう。勿来、平、四倉、浪江、双葉。塩谷岬も範囲内だった。「夜の森(よのもり)」なんていう、意味ありげな地名もあった。

本数の少ない常磐線の、小さな駅の駅前広場はいつもがらがらだった。一軒だけある喫茶店に訳有りげな美人のママが居て、そこでコーヒーを飲んだ。その駅が「夜の森」だった。

オートバイをロープでトラックの荷台に縛り付けるのにはコツが居る。縛ると言うより、ロープを掛けてから締めるという感じになる。このロープワークはその後も生きた。SMの世界で。