『悪童』カミラ・レックバリ

世界中で1000万部売れているらしい「エリカ&パトリック事件簿」シリーズの一冊。本筋も面白いが、作中に出てくるスウェーデンの世相が面白い。例えば、エリカは子供を産んだばかりだが、泣かれればすぐに母乳を飲ませている。父親のパトリックの母が来て「私たちの頃は、四時間と決めたら、絶対に四時間おきにしか飲ませなかったものよ」と嘆くところなどは、日本も同じように変化しているのではないだろうか。バギーに乗せると子供が嫌がって泣いてしまうことをエリカが嘆くが、これは身につまされる。日本の幼児も同じです。ここは日本と違うなというところもある。エリカとパトリックもそうなのだが、一緒に住み子供を作り育てているのだが結婚していない、こういう形が当たり前にあり、隠すわけでもなく、職場の同僚に「そろそろ結婚しないんですか」と言われたりしている。何が理由かは分からない。今度、スウェーデンの社会を書いた本でも読んでみます。