スマホをあきらめた話

一度は使ってみたいと思った。10年使っているユーザーには安く切り替えができるキャンペーンもしている。ひ孫一が私の携帯の画面を指で、すー、すーとなぞったりするのも動機のひとつ。電話代が高くなるそうなので、電話用にPHSを用意し、スマホをメールとインターネットに使うことにしようと思った。携帯のショップへ行って相談窓口で料金をだしてもらった。電話料金なしとして六千円を超えた。PHS分を足せば、今のよりもだいぶ高くなる。
PHSとの二本立で、今と同じか少し安くならないかと思ったんだけど、やっぱりだめか」と言ったら、窓口の二十歳になるかならないかの女子社員が「やっぱ、スマホは厳しいっすよ」と言った(「厳しいっすよ」は私が作ったかもしれない。「厳しいですよ」だったのだろう。「厳しい」は確かだ)。
この一言は、短くて的確で、しかも真摯な一言だと感じた。すっきり爽やかにスマホを断念できた。むしろ今の携帯代を減らすように、天気予報などを見るのから止めていこうと思う。