失せ物あり。春から縁起良し。

門扉のところから車一台分の駐車スペースがあり、その奥から四十センチほど上がって家の立つ平面になる。その上がったところに高さ三十センチほどの生垣が二株ほど植わっている。家の横に周るのに、駐車スペースから奥の段差を登り生垣の隙間を通って行く。家の中からは閉めにくい雨戸があり外から閉めるために家の横に周る。この生垣の枝に、ストラップが引っ掛かってカメラがぶら下がっていました。
朝、同じコースを歩いて見つからずに戻って、雨戸を開けようと家の横に周り雨戸を開け終わって戻るところで生垣の枝にぶら下がっているカメラが目に入りました。交番に届けに行こうと考えていたところでした。昨日の夕方の散歩に出る前に雨戸を閉めたのですが、そのときにバッグから出ていたカメラのストラップが生垣の枝の引っ掛かり、バッグのチャックが開いていたので、カメラが引っ張り出されてしまったようです。散歩に出るときにはすでにカメラのバッグは空だったわけです。途中で落すよりも良かったです。「カメラ君、この寒いのに行くことないよ。家で待ってなよ」と生垣が引き止めたような話です。カメラに名前と電話番号を書いておくことにします。
「失くさなかった」ということは「積極的なプラス」というより「マイナスにならなかった」ということなのですが、嬉しさは大きい。「こいつぁ、春から、縁起がいいわい」です。良い年になりそうです。
ところで、落ちた場所の説明で実際のイメージが浮かんだでしょうか。なかなか浮かばないと思いますが、「大きい」というイメージが浮かんだとしたら、それは間違いです。
発見したとき見えた光景の写真。一段高くなったところから、生垣(生垣と言うイメージではないですね。「灌木が二株」でしょうか)越しに駐車スペースを見下ろしている。左に見える簾は、モモの居る場所から表の通りを目隠しするために下げています。その方が落ち着くかと思うのですが、実際にはあまり役に立っていないようで、全部が全部というわけではないので、モモなりの基準があるのでしょうが、通り掛かりの人に吠えています。

チャックが閉まっていたら、ストラップが引っ掛かれば私の体が引き止められたと思う。