奇妙な夢

面白い夢だったので翌日すぐに書こうと思ったが、十日ほど経ってしまった。
その夢はこんな夢でした。具体的にどこかは分らない。きれいな公衆トイレだった。壁に男性用の便器が七個くらい取り付けられていた。便器の形は、受ける部分が足元から開いている長方形のものではなく、壁の途中に〈朝顔の形に開いた受け口〉が取り付けられていた。壁はモスグリーンで便器は白だった。待つ人は入り口の一箇所に並び、そこから空いたところに行く、という待ち方だった。「高速道路のサービスエリアのトイレ」のような感じが近いと思う、というのは夢が覚めてからの説明だ。
私も並んでいた。空いたのでその便器の前に行った。そしてズボンのチャックを下ろそうというとき、見ると目の前に便器がない。モスグリーンの壁があるだけだった。左右には人がいて用をたしている。入り口に戻り、もう一度列の後ろに付いて待ちながら壁を見ると、便器は壁にちゃんと等間隔にならんでいた。壁に便器ひとつ分のすきまがある、というようなことはなかった。順番が来て再度便器(前回と同じ便器だったか違う便器だったかは定かでない)の前に立つと、やはり便器がなくなっていた。夢ではトイレの中のシーンはここで終わり、用がたせたのかどうかというところは不明のまま、この現象の解釈に飛んだ。そうか、そういえば緑内障の気があると言われているから、斜めから見れば正しく白に見えた便器が正面から見たら緑に見えて、壁の色と同じになって、そこにあるのに無いように見えたんだ、なるほどね、という解釈で納得した。
こういう夢でした。