続、二回目の線香の立て方を会得した

灰を使わない線香立てで、燃え残りがないように燃える仕組みの物は市販されていたが、普通の線香立てを使って燃え残りを少なくする、ということで考えてみた。
最初に灰の中に差し込部分の長さを極小にしようとしてみてわかったが、線香一本を立てるときに灰の中に差し込む部分が二ミリや三ミリというわけにはいかない。倒れてしまうし、立てたとしてもいつ倒れるかわからず危ない。ある程度の長さは差し込む必要がある。指の幅一本分、一センチ強だろうか。この長さは、再度使うには少し短い。ということは、最初に立てるときに再度使うことを考えた長さを灰に差し込めばよい。そうかといって大幅に長い長さを、例えば三センチくらいを差し込むのは良くない。何故なら、再度使う時の長さが長ければ長いほど、灰の中に差し込む必要のある長さは長くなるから。
最初に立てるときに灰の中に差し込む部分の長さは、「二回目の線香の立て方を会得した」に書いた方法でもう一回使うことのできる’最小限の長さ’、ということになる。指の太さや器用さなど個人差があるだろうが、私の場合はどうも二センチくらいのように思う。二センチを立てる−−正確には二センチの線香を落下させて灰の中に埋まる−−長さは三ミリくらいだろうか。最終的に一本の線香で燃え残る部分の長さが三ミリということになる。
形あるものを、それに接している何かで支えているとする。そのとき、形あるものが燃えて形を失うと、支えは燃えずに残っても、支える対象がなくなるから支える力は失われる。例えば線香を灰に立てるのではなく、何らかの方法で途中で支えたとする。腕木の先に線香一本分くらいの輪がある、そういう腕木が二本ついている柱を考える。二つの輪に線香を通せば線香は立つ。上から燃え始めて、最初の輪の部分より下になったとき、線香はかしがるだろう。二本目の輪を通過したときには残りの線香は落ちる。
お墓の前に置くようなトレイに線香を寝かせて置いたら、あれこれ考えなくてもいいのでは、というのはもっともだと思う。ただそうなると「線香を立てる」のではなく「線香を寝かす」ということにるが、線香を立てる意味は煙りにある、とするとどちらでも良いことになる。とは言ってもここまでの長考を展開したところに「寝かせたらどう」とうのは、私にとっては「それを言っちゃあおしめいよ」に属する。