携帯が復活した

届いた携帯の液晶画面にバーコードを印刷したシールが貼ってあった、というこの一文を読んで、変だなあるいは本当かな、と思う人がいると思う。わたしは思わなかったので、剥がそうとした。爪で剥がそうとしたが簡単に、するっと剥がれる様子もない。液晶画面に傷を付けたら困る。きっと、あっと驚くような剥がすコツがあるのだろうと、オンラインショップに電話した。電話を受けた人は、液晶画面にバーコードのシールが貼ってある状態で出荷されていること自体を知らなかった。だから答えも爪で剥がすしかないですね、だった。しかたがないので、そーっと、そういえば昔は、最近は見かけなくなったが、小指の先の爪を伸ばしている人がいたな、わたしもどこか一本の爪を伸ばしておけば良かったな、などと考えながら、おそるおそる、シールの端のところを爪で引っかいているうちに、シールではなく液晶画面の端が動いた。それでわたしも分った。液晶画面には透明なシールが貼ってあったのだった。バーコードのシールはその上に貼ってあったのだ。使う前に透明なシールを剥がすわけで、バーコードのシールだけを剥がす必要はなかったのだった。液晶に傷を付けるところまでいかなかった段階で気がついたので、分ってみれば、ちょっと笑えた。
このことをオンラインショップに電話しようか−−こういう勘違いもあるという、サポート上のノウハウとして−−と思っているが、多分しないと思う。