漫才台本

〈登場しながら〉
ひ孫一  「りんりんでーす」
ひいじいじ「じいじでーす」
ふたり  「ふたりそろって、みなみはるおでございます」
〈マイクの前で〉
ひ孫一  「ことしも、もうすぐおわりだけど、じいじにとって、ことしいちばん
      おおきなできごとはなんだった?」
ひいじいじ 「そうだねー。コキになったことかな」
ひ孫一   「えっ!ことしなったの?」
ひいじいじ 「そうだよ。ろくがつに」
ひ孫一   「えっ!じいじって、もっとむかしからコキだったんじゃないの」
ひいじいじ 「むかしっていつごろから」
ひ孫一   「わたしが、ものごころついたころにはそうだったよ」
ひいじいじ 「ものごころねえ。いつごろなのかな」
ひ孫一   「よんさいくらいのときかな。そのころからじいじはコキだったよ」
ひ孫一   「でんわで、わたしにいってたよね。いまじいじはそらをとんでいます。
       いいけしきでーす、みたいに」
ひいじいじ 「そんなでんわも、たしかにしたね」
ひ孫一   「でしょ。うそコキ、だったよね」