じいじいくー?じいじいくー?

孫一がひ孫一を連れて近くに来たついでに車で寄ったのは、多分ひ孫一の顔を私に見せようという気配りだと思うが、車から降りずにそのまま帰ろうとするので、寄ったらと勧めて、不承不承という感じで寄っていった。最近、孫一にずっと笑顔が見られない。つっけんどんだ。もうすぐ19才になってしまう憂鬱か仕事先で笑顔が求められるからそれで笑顔を使い果たしたか。立ち仕事なので膝が痛いとも言っている。子の笑顔ですべての悩みが吹き飛ぶ、とも言っていられない悩みがあるのだろうと思う。
それでは、ということで「もうすぐ誕生日祝い」とお小遣いを包んだが、さすがにそれで破顔するほどもう単純ではない。私は孫一にとって遠慮なく不機嫌な表情を見せられる存在なのだと、帰ってからそう思った、そう思うことにした。
すぐ帰ったのだが、玄関でひ孫一に靴を履かせていたら、ひ孫一が「じいじいくー?じいじいくー?」と言った。「じいじも行くのか?」と聞いているらしい。随分しゃべれるようになったのに驚くが、さらにその内容が嬉しい。
2012年10月8日