嗚呼!

天を仰いで嘆息した。この常套句と寸分違わなかった。仰いだついでに目を瞑った。三つ数えて目を開いた。あい変らずスーパーのぶどうの陳列台の前にいた。日曜日の、ぶどう棚の下のすきなだけ食べられる時、に戻っていてほしかった。
「時と、所と、欲望と」という言葉が浮かんだ。