送られてきた句と返事

こんな手紙がきた。

「ゆきだるま」溶けて消えてしまいたい

こんな句ができました。構造としては’桐一葉落ちて天下の秋を知る’の構造を借りました。

返事をだした。

君の作品の良さが分らない方がわるい。気を落とすな。

彼が「構造」と言っているのは、おそらく、「秋を知るのは’桐’ではない」の部分を指しているはずで、それを彼の句に当てはめると「消えてしまいたい」のはゆきだるまではない、ということになる。’彼’なのだろう。「 」で囲んである「ゆきだるま」は彼の作品の題名だろう。おそらく句の意味は次のような意味だ。

受賞が九分九厘九毛確実だから予備選考通過は’すでに起こった事象’と変わりない、と思っていた応募作「ゆきだるま」が、予備選考を通過しなかった。私は消えてしまいたい。

確かに消えてしまいたいだろうと思う。賞金が入ることを前提に旅行に行ったらしい。土産が「金毘羅名物石松まんじゅう」だったから、四国ではないかと思う。