モモの問い合わせ

午後、動物愛護センターのホームページで見たということで、十五キロほど離れた市の方から電話があった。
柴系の雑種で牝というところは同じだったがいなくなった犬は14歳だという。昨年獣医に見て貰ったときに「今年生まれだろう」と言われたので、年齢から違うのではないかということになったが、何故か「14歳だけれど比較的小さいです」「避妊手術はしてありますか」といった風に話が続いた。そして「家の犬は年なので、四足で立っていると後ろ脚がプルプル震えるんです」という。「震えることはないですね。やっぱり違うようですね」と言った。暫く何も言わないので「長いこと探しているんですか。14歳とは長く飼われたんですね」と、話を続けていた。先方が何か言おうとしたのだが、泣いていた。
その犬が後ろ脚をプルプル震わせながら懸命に立っている姿が浮かんで堪えきれなくなったのだろう。