「遠距離恋愛は破綻する」の法則

モモとの散歩の間にはいろいろ考える。冬場は帽子と頭の間にあんまん(冷凍物)を入れておく。散歩の終わりには食べごろになる。そのくらい頭が熱を持つ。表題の法則もそんな中で考え付いた法則です。
もしAがBに恋しているなら、Bに会わないでいる間にAの中のBの姿(以下「虚像」と呼ぶ)はだんだん変化する。Aの望む姿に変化する。変化の度合いは、会わないでいる時間と、恋の熱さに比例する。
仮に一か月ぶりにAがBに会って、Bの虚像とBの実際の姿(以下「実像」と呼ぶ)が同じだったら、AはBに恋していない(まれには、一か月の間にBが変化して、Bの実像が虚像に変わったということもあり得るが、多分ない)。
AとBが会うと、Aの中でBの虚像は実像に修正される。この修正はAにとって苦痛である。実像と虚像の差が大きければ大きいほど苦痛を伴う。
子供の頃遊んでいて針金を切りたくなったとき、ペンチなど持っていないから、両手で切りたいところを持って曲げ、次に反対側に曲げ、また反対側に曲げ、を繰り返しているうちに切れた。虚像、実像、虚像、実像の繰り返しは、これと同じ効果があるので、いつかは切れる。

対策です。

なるべく毎日に会う。虚像が出来る前に会う。
会わない間は相手の事を考えない。考えるから虚像が膨らむ。虚像と実像の差が大きいほど修正に伴うダメージは大きい。しかし、この「意識的な恋心の封印」は難しい。これが簡単に出来てしまうようであれば逆に恋ではないともいえる。
虚像と実像の差の大きさと、修正の回数のどちらが破綻の要素として大きいかは、私も分りません。月に一回会っていた二人と、半年に一回会っていた二人の、それぞれの一年後を比較すると、感覚的には前者の方が危ないと思います。何となく人間は繰り返しに弱いような気がするのですが。
虚像と実像との間の修正でダメージを受けるという場面は、恋愛以外でもいろんな場面であるでしょう。上の文章で「実像、虚像」と書きましたが、呼び方としては「虚像1、虚像2。。。。」と呼ぶ方が正確かもしれません。