続、 小説講座 『売れる作家の全技術』 デビューだけで満足してはいけない 大沢在昌

私が意を強く持ったところを書き抜きます。
受講者の<「一般受け」をどのくらい狙うべきか?>という質問に対する、大沢在昌の答えです。

「一般受けするもの」を、これは一般受けするからやってみようと狙って書いて、実際に一般受け出来るぐらいのものが書けるとしたら、その人は天才だし、多くの読者がつくアイデアを思いつき、そのとおりに書ける技術のある人は、どんなものを書いても売れるでしょう。結局のところ、自分にはこれしか書けないというものに対して、愚直なまでに信じて書くことがベストだと思います。(中略)そもそも、本来好きじゃないもの、柄に合わないものを書いてうまくいくことはまずありえない。(中略)「この小説はこの人にしか書けないよね」というものを書かなければいけないということです。「こういうものを書く人は他にもいっぱいいるじゃん」と思われるようなものを書いてはダメ。「これは売れそうだ」「これなら読者が増えるだろう」などと思って取りかかってうまくいくほど小説は甘くはないし、小説の読者はヤワじゃない。ジャンルが売れるかどうかなんて関係ない。バクさんでなければ書けないものを追及してください。