2019年台風15号、19号、そして2019年10月25日千葉県豪雨

台風15号の経験から19号を迎えるときには「正常性バイアス」を吹っ切らないといけない、と思っていた。さらに夕方6時過ぎ、風も強くなってきたころ、トイレにいたら座っている便器が、がたがたと揺れた。一階でこの揺れでは、いよいよ家が倒壊することも現実になりうる、ここで大丈夫と思うのが「正常性バイアス」ということだろう、これは意識的に吹っ切らないといけない、と思い次の行動をした。後から分ったのだが、実はトイレで感じた揺れは「地震」によるものだったのだが。それはさておき、家の倒壊に備えて、外の車の中に、三つのものを移した。パソコン、位牌、図書館から借りた本、の三つ。財布、保険証、二泊三日分の下着等はリュックに入れて玄関に置いた。モモも玄関に入れた。わたしも玄関に寝た。

後から考えると、リュックもモモもわたしも、車の中に居るべきだったと思う。玄関に居る、ということは「家が崩れそうになったら、崩れる前に外に出られる」ということを前提としているが、それは虫が良かったかもしれない。一瞬で崩れたり、崩れる前に玄関の戸が開かなくなったり、ということも大いにあり得た。必ず崩れる、と思ったのなら車の中にいたはずだ。まだまだ「本当は崩れないだろうが、崩れると思ってみよう」といった、不徹底な考えだったのだと思う。

もうひとつ。大事なものを仕舞ったのだから、もちろん車の鍵はしっかり掛けました。その鍵は家の中の所定の場所に置きました。家が崩れ、運良く崩れる前に脱出できたとしても、まずは鍵を掘り出さないといけない、ということでした。

ただ、現実に、車という避難場所を考えそこを使ってみた、という経験は今後に役に立つと思う。