『わたしに無害な人』チェ・ウニョン 古川綾子・訳
この中の「過ぎゆく夜」の中の一節
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コンムの書いた文章を読みながら考えた。私は、私を少しも理解しようとしない人間のことを理解しろと強要されていたのだと。
大人になってからも誰かを理解しようとするたびに、実はその努力は道徳心からではなく、自分が傷つきたくなくて選択した、ただの卑怯さではないのかと自問した。どうにかして生き残るために子供のころ使っていた方法が習慣で慣性となり、今も作動を続けているのではないだろうか。思慮深いとか大人びている言葉は適当じゃなかった。理解、それはどんなことをしてでも生きてみようと選択した方法だったのだから。
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同じく「過ぎゆく夜」の中の一節
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記憶に残らない時間はどこに向かうんだろう……
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ここを読んで、読んでいる途中の別の本に同じようなことが書いてあったような気がした。
これから、それを探してみます。