ある記事の見出しが胸につかえていたが、おりた

今朝のネットの記事の見出し

「なぜいま?「反移民」に対し立ち上がった日系アメリカ人」

を見て、胸のつかえがおりた。この記事は「NHK NEWS WEB」の「2019年9月13日 11時48分付」の特集記事。

この記事の見出しは当初

「なぜいま?「反移民」に立ち上がった日系アメリカ人」

となっていたのです。「日系アメリカ人が反移民」とはいったいどういうことだろう、反移民が、ついにそういうところまで広がったのか、とがっかりして中身を読めば、「反移民に反対して立ち上がった」ということでした。本文中にも書かれているような「日系アメリカ人」についての歴史を知っていれば誤解される余地はない、とまでは言いきれないと思うがどうだろう。例えば「圧政に立ち上がった市民」ならば「対し」は省略しても誤解は生まれ難いかもしれないが、それでも「圧政に対し立ち上がった市民」として何の不都合もないと思う。

この「反移民に立ち上がった」の場合は、このままでは「反移民を訴えて立ち上がった」と思ってしまう人も少なくはないと思う。「えっ!」と思わせて中身を読ませる、を狙ったのだろうか。しかしその手法は中身を読まない人が「日系アメリカ人が「反移民」を訴えて立ち上がった」と思ってしまうことを考えれば、許されないだろうし、実際に、そういう発想はなかったと思う。

もうひとつこれを書いていて気がついたことは、わたしは「先に見出しを読んだ」が、見出しを付ける人は「中身を読んでから見出しを付けた」という違いがある。それで見出しを付けた人は「対し」がない見出しで、特に何とも思わなかったのかもしれない。

しかしNHKの関係者にも先に見出しを読んだ人は大勢いたと思う。それでも、少なくとも二日間くらいは、元の見出しのまま掲載されていた。それも胸のつかえかな。