『逆に十四歳』前田司郎

老人が、あと十四年は生きられそうだから、そこから数えると(逆に数えると)、今は十四歳のようなものか、と考えて「おう、すげえな、カッコいいな、俺たちは14歳の童貞だぞ」と言います。しかし、その考え方だと、次は13歳、12歳。。。となっていくわけで、少しもワクワクしない。だいいち14歳で童貞なわけだから、当然13歳、12歳。。。も童貞。著者はここの論理に気が付いていたのかな。

朝日の書評の見出しでは「夢の再現に向かい、走り出す老人たち」とある。この書評や評判から読んだ今現在「逆に14歳」の年齢の人達には、何の感慨も湧かなかったのでは、と私は思った。

同じ本に入っていたドラマの脚本「お買い物」の方は面白かった。テレビで放送されたのを見た記憶は有る。久米明が出ていたのを憶えている。ただ、場面は憶えていない。だから、脚本として面白かったのだと思う。

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