実体

「像」とは、触れようとすると手が突き抜けてしまうもの。
「実体」とは「像」でないもの。
「実体」とは、触れようとすると手が突き抜けないもの。

「手で触れる」ということを改めて考えて、手で触れること、手で触れてきたことの少なかったことに、驚いた。それは当たり前かもしれない。「ちょっと触りたかったので触りました」で触ったら大変なことになる。触られてもいやだ。
角を曲がったら向かいから人が来ていて、あっぶつかる、と思ったら何の衝撃もなくすれ違った。何だ、あの人、「像」だったんだ。そうとも限らない、あなたが像かもしれないでしょ。いや、あの人が像に間違いない。鼻が長かったでしょ。それは「象」です。
お後がよろしいようで。