「赤い砂を蹴る」石原燃

登場人物の身内の死が、いくつか(「発生」と考えて「何件」とするより、「存在」ということで「いくつ」とする方がふさわしいと感じる)出てきます。

芥川賞のすべて のようなもの」というサイトがあり、ここで芥川賞の「選評の概要」を読んでいます。奥泉光が、選評で「たくらみ」という言葉をときどき使っています。わたしとしてはこの「たくらみ」についてなんとなくわかったつもりになっていて、そして小説には「たくらみ」が必要だ、と考えているのですが、この小説には特に「たくらみ」は感じられなかった。